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「咳・鼻水」に対する処方薬以外の対処法〜鼻洗い・鼻吸引・ヴェボラッブ〜

[2026.02.14]

こんにちは、アクアキッズクリニック東池袋院です。

「またうちの子ども鼻水が出はじめたな」

「長引いたり、悪化すると嫌だな」

小児科外来受診理由で、「咳・鼻水」の悩みはとても多いです。

前回までのコラムでは、かぜによる気道症状を和らげる処方薬についてまとめました。

今回はかぜの症状への薬以外の対処法である鼻洗い鼻吸引ヴェポラッブについてお話します。

今日から実践できる「自宅での咳・鼻水ケアのコツ」について解説していきます。

診察室ではなかなかゆっくりお伝えしきれないお話をまとめてみましたので、是非参考にしてみてください。

自宅でできる!子どもの咳・鼻水ケア

1.鼻洗いの効果

まずは鼻洗いからです。

鼻洗いの目的は以下の通りです。

  • 鼻腔内の分泌物や病原体の除去
  • 鼻粘膜の繊毛運動の改善
  • 鼻閉の軽減

研究数は少ないながら、海外のRCT(公平な比較テストみたいなものです)やメタ解析(たくさんの研究結果をまとめて、最終的な『正解』を導き出す、まとめ役の研究)では、以下の可能性が示唆されています。

  • かぜ症状やその期間を軽減する
  • 抗菌薬やかぜ薬の使用頻度を下げる
  • 中耳炎や下気道感染などのリスクを下げる

参考:King D,et al. Conchrane Database Syst Rev.2015
Slapak I,et al.Arch Otolaryngol Head Neck Surg.2008;134:67-74.

鼻洗いの方法

有効性は確かにありそう。とはいっても、やったことがない方も多いでしょうし「子どもには難しいんじゃない?」「痛そう」とネガティブな反応が出てきてしまうのは仕方がありません。

しかし、僕自身かぜ症状の度に鼻洗いをしていますが、痛みを感じることはありません。

そこで医療現場から推奨される正しい方法を整理しましょう。

使用する液体 生理食塩水を使用します。
生理食塩水の作り方

鼻洗い用の生理食塩水の作り方は簡単で、

①水を煮沸して人肌くらいに冷ます。

②1Lあたり食塩を9g入れて溶かす。
実際には100-200mlのぬるま湯に0.9g〜1.8gの食塩を入れることになりますが、ハナノアなどの専用洗浄液を購入いただくのでも問題ありません。

*洗浄液の濃度が薄くなると鼻が痛くなりやすいです

洗い方の基本 ①口を軽く開ける
②口呼吸または「えー」と声を出す
③片側の鼻からゆっくり注入(反対側の鼻や口から液が出てくればOK)
④反対側も同様に注入

*洗浄後に鼻を強くかみすぎると耳痛の原因になるため注意してくださいね

一方で、鼻洗いが難しい乳幼児のお子様の場合はどうでしょうか。

当院でもご家族から「鼻を吸ってください」「鼻吸いは効果がありますか」と質問されることがよくあります。

2.鼻吸引の効果

同じくいくつかのRCTを見てみると、鼻洗いに比べエビデンスは限定的ですが、以下の可能性が示唆されています。

  • かぜ症状の緩和
  • 特に喘鳴(喘息時のヒューヒューする呼吸)の既往あるお子様のβ2刺激薬(気管支を広げる吸入やテープ)の使用割合を下げる

参考:pizzulli A, et al. ztal J Pediatr. 2018;44-68
Montanari G,et al. Minerva Pediatr.2010;62:9-16

まだ自分で鼻をかめない乳幼児のお子様や喘鳴の既往のあるお子様は使用を検討しましょう。

*ご家族が口で吸うタイプの吸引器はお子様から感染する可能性があるため、避けたほうがいいと考えています。

また、あまりに頻回な吸引は鼻粘膜の損傷につながるため、適度な回数を心がけましょう。

入浴後など加湿された後は、鼻水が柔らかくなり吸引しやすくなります。

また、入眠前の吸引は横になった際の鼻水の垂れ込みを軽減することができます。

3.ヴェポラッブとは

最後にヴェポラッブについてです。

医薬部外品なため薬局で見かける方も多いかと思いますが、以下の特徴があります。

  • メントールやユーカリ油などを含む外用の芳香性製剤
  • ヨーロッパでは民間療法として昔からよく使用されています

ヴェポラッブの有効性

2〜12歳の小児のかぜを対象にした試験では呼吸機能検査や鼻の気流速度といった客観的な指標は有意差がありませんでした。

しかしながら咳の頻度や、鼻閉といった主観的な症状は改善がみられました。

参考:paul IM,et al. Pediatrics.2010;126:1092-1099

ヴェポラッブは鼻腔や上気道の冷感受容体を刺激すると言われており、「実際に鼻腔が広がるわけではないが」、「空気が通っている感覚が強調」されるようです。

*実際の臨床の場では独特の匂いや皮膚の刺激感が苦手なお子様がいることも確かです。

4.まとめ

今回は小児科外来の受診で特に多い「咳・鼻水」に対する薬以外の対処法(鼻洗い吸引ヴェポラッブ)についてお話しました。

薬だけではなく、正しい方法で上記のホームケアを組み合わせることで、お子様の症状緩和の一助になってくれます。

無理のない範囲で取り入れながらお子様の様子を見ていただき、不安なことがあれば是非アクアキッズクリニック東池袋院へご相談ください。

365日いつでもお待ちしております。

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